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第5章

人間の絆こそ心のエネルギー

──美しき情の世界──

友情の美しさをたたえる

与謝野晶子の詩に《友を選ばば書を読みて六分の侠気四分の熱》という一行があります。書を読みてというのは、文字どおり書物を読むということで、勉学に励む人という意味でしょう。六分の侠気というのは、友人のためなら自己を犠牲にしても尽くす男気のことであり、四分の熱というのは何ごとも誠をもって対処する情熱ということです。

晶子のように時代の先端を生きた女性でも、友情といえば男どうしと考えていたのでしょう。もちろんいまでは男女平等で、勉学も仕事も男女の区別はありませんから、女どうしの友情もあるし、男と女の友情もあります。

スポーツチームのような、ともに目的をもって目標に進む生活のなかに友情は芽生えます。仕事の世界は、出世競争など打算的な思惑もあり、なかなか友情の育ちにくい関係ですが、それでも長く一緒に仕事をしていると、友情は生まれます。

いずれにしろ、なんの打算もなく愛しあうことのできる友情は現代においても、大事に花咲かせてもらいたいものです。

《 目次 》
◆第1章 悔恨と懺悔の日々
 ──天が与えた私への試練──
◆第2章 絶望からの再起
 ──自らの役割を果たすために──
◆第3章 それでも「天の声」は聞こえた
 ──反省のなかの裁判レポート──
◆第4章 人がよろこぶ行為は自分のよろこびとなる
 ──他人の痛みは自分の痛み──
◆第5章 人間の絆こそ心のエネルギー
 ──美しき情の世界──
◆第6章 使命感をもって生きる!
 ──私の考える人類救済──