第5章
人間の絆こそ心のエネルギー
──美しき情の世界──
師への尊敬と愛情
私たちの時代は「師」というのは、おかすべからざる神聖な存在でした。また、師に対しては恩愛の情を感じていました。セン公などと呼ぶのは、もってのほかでした。
はるかな過去には、教師と生徒のつながりがたしかに存在していたのです。教師も労働組合のような政治活動はせずに、教師というのは「聖職」という考えがありました。教師は
先生を思う生徒の心、生徒の行く末を案じる教師の情、この心が失われていくことを悲しまずにはいられないのです。